



メッセージ


昨今、多くの領域で働く作業療法士がクローズアップされています。作業療法士の働く領域が増えること、社会から求められることは本当に喜ばしいことです。
一方、従来から存在する作業療法の社会実装の一丁目一番地である「病院で働く」と言うことについて、「このままでいいのだろうか」「病院で働くキャリアは今の時代古いのだろうか」と戸惑いや焦燥感にも似た声をよく伺うようになりました。
しかしながら、日本の作業療法において、病院におけるキャリアが今もなお圧倒的なマジョリティであり、病院での経験が今存在する多くの働き方の基盤となっているものと思います。また、何よりも医療の中で、対象者の方々の社会復帰に強く、そして深く寄与しているという長きに渡る社会貢献の実績があります。この基盤である働き方がより充実し、質が高いものとなってこそ、今後の社会における多領域における作業療法のさらなる発展や確立に大きな影響を与えると考えています。
今回、公的保険下で多くの作業療法士が働く「回復期リハビリテーション病棟」に焦点を絞り、働く上で必要なマインド、知識、そして、脳血管、そして整形といった領域に関わる実践について、20歳代から50歳代までの異なる世代の経験豊富な講師の方々に講義をお願いしました。
是非、ご自身の臨床、そしてこれまでのキャリアを振り返り、今後のキャリアに活かす機会にしていただければと考えています。是非、ご参加くださいませ。

登壇者

竹林 崇
大阪公立大学 医学部
リハビリテーション学科 教授

高橋香代子先生
北里大学 医療衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

友利幸之介
東京工科大学 医療保健学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

澤田辰徳先生
東京工科大学 医療保健学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

齋藤佑樹先生
仙台青葉学院大学 リハビリテーション学部 副学科長・作業療法学専攻長・教授

早﨑涼太先生
札幌医科大学 保健医療学部 作業療法学科 助手

大松聡子先生
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター特任研究員、株式会社デジリハ

大瀧亮二先生
山形済生病院 リハビリテーション部 主任、東北大学大学院 医学系研究科

セッションテーマ
病院から始まる作業療法のキャリア
竹林崇 先生
大阪公立大学 医学部 リハビリテーション学科 教授

本邦の作業療法発展の歴史において、キャリアの中心には常に病院がありました。これは世界の作業療法の発展の中では異質だったかもしれません。現在、作業療法士が働く場所は、病院だけでなく、様々な場所に広がりを見せています。ただし、その先駆者の多くは病院で研鑽し、その知識や技術を基盤とし、世の中に羽ばたいています。本講義では、本邦の作業療法における病院の役割やそこから始まるキャリアに関して想いを馳せていこうと思います。
OBPが切り開く病院、地域、社会へのキャリアパス
友利幸之介 先生
東京工科大学 医療保健学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

いつの時代も普遍的で変わらない私たちの専門性とも言える作業を基盤とした実践(Occupation-based practice: OBP)。このOBPを改めて振り返り,後に続く各論の講義の理解する枠組みを提供したいと思います。
病院で充実して働くためのマインドセット
高橋香代子 先生
北里大学 医療衛生学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

キャリアを積んでいくときには、まず自分の仕事にやりがいを持てることが大切です。本研修では、病院で働く作業療法の立ち位置やキャリアの多様性を理解することを目標とします。まずは、世界作業療法士連盟の日本第一代理としての立場から、世界の作業療法士のキャリアについてご紹介します。そして、日本作業療法士協会がどのように一人一人のキャリアを応援しているのか、病院で働く作業療法士に対してどのような支援をしているのかをご紹介します。最後に、病院でキャリアを積んできた女性の1人として、働く女性のキャリアの多様性についてもお話しさせていただきます。
作業療法士の病院でのキャリア形成 -組織に貢献できる働き方とは-
司会:奥埜博之 先生
奈良東病院病院 リハビリテーション科 科長・リハビリテーション統括教育マネージャー
講師:石橋ゆりえ 先生
生駒市立病院 リハビリテーション科 副主任

組織が職員に求めるものに、「個人の成長」と「チームの成長」があります。個人の成長は日々の臨床業務と自己研鑽から成り、チームの成長は「双方向的な後輩教育」「新たな制度を率先して整える能力」など、多種多様な貢献があります。この「貢献」を、自身の視点ではなく、組織や所属長が目指す方向性を理解し、他者の視点から考えることでより良い組織に対する貢献ができると考えます。これらのことを、元上司である奥埜博之さんと共に自身の経験も踏まえてお伝えしたいと思います。
法人の中で働き方の幅を広げるために役立つスキルとマインドセット
田中卓 先生
医療法人養和会 養和病院 回復期リハビリテーション病棟 係長

この講義では、鳥取県の医療法人でキャリアを積んできた作業療法士が、法人内でどのように働き方の幅を広げてきたかについて時系列で説明する。また、当法人の人財教育の一環である「次世代リーダー育成研修」において学んだ経営の視点と事業提案の実践例などについて紹介する。最後にまとめとして、法人の中で働き方の幅を広げるために役立つと感じたスキルとマインドセットについて伝える。
地域事業(訪問リハビリ)に活きる病院勤務経験
笹沼里味 先生
伊丹恒生脳神経外科病院 リハビリテーション部

訪問リハビリでセラピストに求められることについてお伝えし、在宅で対象者さんとご家族の個別で多様な人生を支援する際に、自身の病院勤務経験がどのように活かされたかについて事例を混じえてお伝えします。
行政事業参画時に活きる病院勤務経験
小渕浩平 先生
JA長野厚生連 長野松代総合病院 リハビリテーション部 主任

行政事業の1つである地域支援事業について簡単に解説します。そのうえで、総合病院としてどのように地域支援事業を受託し運用しているかを紹介します。さらには、病院勤務の経験とスキルを活かして、住民および個人として取りに行った地域支援事業および地域づくりについて紹介します。
社会的事業起業時に活きる病院勤務の経験
永島匡 先生
株式会社ジョシュ 代表取締役
療法士の働き方として、保険事業内外の領域で起業をするというキャリアが選択肢となる場合があります。 本講義では、病院勤務を経て学んだ経験から、目の前の臨床から始まる課題感を解決するため、社会実装に繋げるためにはどのようにすれば良いのかについて、課題の捉え方、サービス設計の過程を含めて、日々の臨床の視点に繋げられるような時間としていきたいと思います。
病院における適正管理とは
澤田辰徳 先生
東京工科大学 医療保健学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

リハビリテーションでは部門管理が言われるようになってきました。職員の業務で最も指標となるのは単位数です。リハビリテーションと言う抽象的な業務の中、本当にその目標単位数で質の高い医療が実施可能なのでしょうか?様々なリアルデータを元に、職業特性を踏まえたあるべき働き方について概説します。
循環器疾患患者における回復期リハビリテーションのリスク管理
山下遊平 先生
群馬県立心臓血管センター リハビリテーション課 主任

本講義では、循環器疾患患者様に対する回復期リハビリテーションにおけるリスク管理についてご紹介いたします。心不全や冠動脈疾患などの患者様において、運動負荷の調整や薬剤の副作用管理が安全なリハビリテーションには不可欠です。本講義を通じ、リハビリ実施におけるリスク管理の実践的な知識を深め、臨床に役立てていただければ幸いです。
回復期リハ病棟におけるリハ栄養に関する知識
成田雄一 先生
医療法人 光陽会 関東病院 リハビリテーション科 科長

診療報酬改定においても、リハビリテーション、口腔管理、栄養管理の一体的取組の推進が求められており、各病院や施設で「作業療法士がどの様に参画すること出来るのか」が考慮すべき課題となっている。リハビリテーションにおいて栄養管理の重要性が浸透してきており,栄養サポートチームへの参加機会も増加している。また,リハビリテーション栄養という概念も介入報告やエビデス構築に向けた活動が認識されてきている。NSTやリハビリテーション栄養支援を通じて見えてくるOTの役割や活用方法について述べる。
"回復期リハ病棟における認知症の臨床的理解 -知っておきたい基礎的な知識と明日からの実践のために-"
田中寛之 先生
大阪公立大学 医学部 リハビリテーション学科 准教授

回復期リハ病棟に入院する認知症患者に対してリハビリテーションを進めていく上では、まずは認知症に関する知識を獲得する必要があります。そして、その知識を生かし認知機能、ADL、行動心理症状を評価し、相互関連性を見極めながらどのような方針で支援・介入するか、そのプロセスを掲示します。
回復期リハ病棟における疼痛の実践的知識
平賀勇貴 先生
福岡国際医療福祉大学 医療学部 作業療法学科 講師

急性期を脱した回復期では、急性疼痛は改善している時期とされますが、疼痛を有し、うまく活動が拡大していかない例を経験することもあると思います。このように疼痛は作業療法士が日常的に対応する頻度の高い病態であるといえます。しかしながら、疼痛に対する知識と実践が作業療法士にとって広く周知しているとは言い難く、試行錯誤している個々人が多くいると想定されます。そのため、本講義では疼痛を有する患者の作業療法における実践方略やマネジメントについて解説をしていきます。
回復期リハ病棟で活用したい予後予測の知識と考え方
庵本直矢 先生
名古屋市総合リハビリテーションセンター 作業療法科

予後予測といえば、「急性期」や「生命予後」などのイメージがありますが、回復期においてもリハビリテーション計画の立案や目標設定、退院時期の判断といった視点で活用されます。今回は、主に脳卒中後の上肢機能障害と日常生活動作に焦点を絞り、臨床で活用するための知識と活用方法について解説します。
回復期リハ病棟で押さえておきたい脳画像の見方
大瀧亮二 先生
山形済生病院 リハビリテーション部 主任/ 東北大学大学院 医学系研究科

本章では、脳卒中患者の病態理解や予後予測、リハビリテーション計画の立案に有用な脳画像の見方について、概説します。特に、脳画像を見るうえで押さえておきたい脳機能・構造の基礎知識や脳のスライス、脳画像から得られる情報を臨床にどのように活かすのかという方法・手続きについて触れていきます。
回復期リハ病棟における目標設定
森口咲紀 先生
伊丹恒生脳神経外科学病院 リハビリテーション部
回復期リハ病棟で長期的に対象者と関わりを持つ上では、対象者と医療者が協働してリハビリテーションを進めていくことが重要であり、目標設定はそれらを促進する効果があるとして注目されています。本章では、回復期リハ病棟における目標設定について、押さえておきたい基本的な知識や必要な視点、プロセスについて講師の経験をもとに解説します。また、目標設定後のプログラムの立案や作業療法介入への活かし方、他職種連携についても触れていきます。
回復期リハ病棟で知っておきたいOBPの基礎知識
齋藤佑樹 先生
仙台青葉学院大学 リハビリテーション学部 副学科長・作業療法学専攻長・教授

本講義では、講師の回復期リハビリテーション病棟での経験を踏まえ、回復期におけるOTの役割とOBPの意義について考察します。また、成果指標を意識しつつ、OTが持つ強みを活かすための協働方法や他職種との連携の重要性を解説し、目標指向的なコミュニケーションがもたらす効果についても触れていきます。加えて、OBPが実践できる環境を整備するための障壁と、その障壁をどう解消していくかについても考えていきます。
知っておきたい回復期における脳卒中リハのエビデンス
平山幸一郎 先生
岸和田リハビリテーション病院 リハビリテーションセンター 主任
この研修では、回復期における脳卒中リハビリテーションの最新エビデンスを紹介し、それに基づく実践的なアプローチについて学びます。EBPの重要性を強調し、臨床現場での意思決定にどのようにエビデンスを適用できるかを深く探ります。また、質の高いエビデンスを収集し、それを活用して治療の質を向上させる方法を具体的に解説します。
回復期リハ病棟におけるADL・IADL獲得に向けた実践アプローチ
木村愛 先生
福岡みらい病院 リハビリテーション科

本章では、回復期リハビリテーション病棟において、脳血管疾患患者がADLとIADLを獲得するために必要な技術と知識について解説します。患者が抱えるADL/IADLの課題を理解し、それに対応するための評価とアプローチの具体例を紹介します。また、患者中心のリハビリと、チーム全体で連携して行うアプローチが回復を促進する点についても詳述します。最後に、社会復帰に向けた具体的なリハビリプランの策定と、実際の取り組みを説明します。
回復期リハ病棟における上肢機能アプローチ
原健介 先生
西大和リハビリテーション病院 リハビリテーション部

上肢運動麻痺を呈した脳血管疾患患者に対してリハビリテーションを進めていく上では、適切な評価から病態解釈を実施しアプローチにつながることが重要です。また、回復期リハ病棟においては経過に合わせて複数のアプローチを組み合わせることが重要であるとも考えられています。そのため、本講義では上肢運動麻痺に対する評価及び病態解釈に必要な知識に加えて、実際のアプローチの具体例を提示して解説をしていきます。
前頭葉機能のみかた
梶本千愛 先生
伊丹恒生脳神経外科病院 リハビリテーション部 副主任

脳血管疾患患者へのリハビリテーションにおいては、セルフアウェアネスを含む前頭葉機能の低下によって、リハビリテーションの効果やADLの質が低下することがあります。そのため、近年では運動・認知機能だけでなく、それらへアプローチすることが重要視されています。本講義では、机上評価だけでなく生活上の些細な出来事から得られる評価とその解釈、それらに応じた妥当な介入方法の選び方について解説します。また前頭葉機能に応じた患者への関わり方の違いについて具体的に解説します。
道具使用障害の理解と対応ーなぜ道具が使えないのか?
花田恵介 先生
四條畷学園大学リハビリテーション学部作業療法学専攻 教授

ほとんどの作業は道具を使って行いますが、脳損傷があると道具がうまく使えなくなることがあります。それらを一括りに「失行」と言ってしまうと、対象者を十分に理解できません。なぜ道具が使えないのか?をさまざまな方向から丁寧に検討することが、作業療法士のきめ細かなアドバイスにつながります。また、目的をもった丁寧な検討は対象者に自らの症状を理解してもらい、ともに対処法を考えていくキッカケにもなります。本講義では、その手続きを説明します。
半側空間無視の実践的な知識の整理
大松聡子 先生
畿央大学ニューロリハビリテーション研究センター特任研究員、株式会社デジリハ

半側空間無視は、左空間に注意が向きにくいという特性がありますが、その背景には空間性注意の問題に加え、持続性注意障害や視空間性ワーキングメモリの障害など左右空間に関わらない非空間性注意の問題も加わるため、症状の把握が難しくなる。これらの要素を整理する生活上での評価の視点と、病識に関する視点について主に解説をしていきます。
自動車運転支援に必要な基礎知識
加藤貴志 先生
医療法人畏敬会 井野辺病院 リハビリテーション部 部長

脳卒中後の運転支援はここ数年で書籍も増え、以前より身近な支援になってきました。しかし学校教育で習う機会はまだまだ少なく、就職後初めての運転支援では戸惑う事が多いと思います。この時間では脳卒中後の運転支援において、先ず何をすべきかを中心に全体の流れを紹介したいと思います。
回復期リハ病棟などにおける就労支援の基礎知識
金川善衛 先生
NPO法人日本学び協会 ワンモア 法人理事

脳卒中など病気や障害がありながら復職や再就職など働く事を希望するクライエント(患者)へのリハビリテーションを進めていく上で、病院リハの枠組みでできる限界とその先を想定してプログラムを展開する事が重要です。就労支援プロセス、評価や訓練などOTとして今提供している技術を就労支援にカスタマイズする方法、その後の繋ぎ方について解説していきます。
回復期リハにおける多職種で行う退院支援に作業療法士がどのように関わるか?
生田純一 先生
農協共済中伊豆リハビリテーションセンター リハビリテーション部 部長

医療機関からの円滑な退院は,医療費の適正化だけでなく,医療安全の確保,対象者のQOL向上などの観点から注目され,特に医療から介護に移行する際の医介連携が重視されるようになった.数年前より「リハスタッフは,もっと地域に出るべきだ」と言われ続けている. しかし,医療機関の現場は取得単位や書類に追われ,地域に出るどころか,退院前訪問に出ることすら難しいことがあります.本章では,在宅・地域リハの経験がなく,在宅生活を知らない前提でどのように退院支援を行うか?退院後の「対象者らしい生活」に向けて回復期リハの作業療法士が行う退院支援とは?について考えていきたいと思います。
回復期リハ病棟にて整形疾患を診る上で知っておきたいアプローチのエビデンス
劉濤 先生
医療法人相生会 新吉塚病院 リハビリテーション科 係長

現在、整形外科系疾患が回復期リハビリテーション病棟で一番多い疾患割合となっています。個人的経験として、患者が求めるリハビリテーションでは心身機能に焦点が当たることも多々あり、下肢や体幹の整形外科系疾患に対するアプローチや、作業療法士としての役割に悩むことも多く経験しました。リハビリテーション医療は“QOLの医療”とも捉えられています。さらに、作業療法士として、在宅復帰に加え、患者が求める作業遂行やQOLに焦点を当てて介入することも、チーム医療を行うにあたり重要な役割と考えています。本章では、回復期リハビリテーション病棟で主な対象となる整形外科系疾患に対し、“心身機能”、“自宅・社会復帰”、“QOL”に焦点を当て、アプローチ方法に関連するエビデンスを紹介していきます。
整形外科疾患におけるセラピストに必要な画像のみかた
蓬莱谷耕士 先生
関西医科大学 リハビリテーション学部 助教

平成30年10月に通知された文部科学省厚生労働省令第四号「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則の一部を改正する省令」において,「作業療法評価学」の科目に「医用画像の評価」が追加され,省令によってセラピストによる医用画像における評価の必要性が明文化された。各種画像は病態把握、機能予後を判断する上で重要なツールとなるため、その基礎から臨床的視点について概説します。また、昨今、頻用されるようになった運動器エコーについても概説します。
人工股関節全置換術(THA)における目標設定と実践的知識
久木﨑航 先生
医療法人 幸仁会 飯田病院

本章では、THAを受けたクライエント(患者)に対する術後の目標設定やリハビリテーションに焦点を当てます。具体的には、手術の概要や基本的な注意点から、目標設定の要点や術後に必要なリ ハビリテーションのステップ、そして患者が安全に早期に機能回復を達成するための具体的なアプ ローチを解説します。また、術後合併症のリスク管理や患者教育の重要性についても触れ、受講者 が臨床現場で即活用できる知識を提供します。
TKA術後リハビリテーションで必要な知識と技術
原竜生 先生
所属なし 1月より株式会社サンウェルズ

TKA(全人工膝関節置換術)後のリハビリテーションは、患者の機能回復、痛みの管理、自立支援を目指す重要なプロセスです。作業療法士として、術後の痛みに対する多角的な理解と心理的支援、さらには在宅復帰に向けた具体的な支援が重要です。本講義では、TKA患者に対する術後リハビリのアプローチを、目標設定、患者教育、対処行動、活動日記、認知再構成法などの実践的技術を通じて体系的に解説します。最終的には、患者が自立した生活を営むためのサポートを行うためのスキルを習得することを目指します。
肩関節疾患のリハビリテーションで必要な技術・知識
笹川郁 先生
医療法人社団 靱生会 メディカルベース新小岩 リハビリテーション科

肩関節肩関節の臨床に必要な機能解剖の知識から徒手療法やエクササイズなどの介入方法、目標設定の方法などを網羅的に解説致します。
脊椎圧迫骨折後のリハビリテーションに必要な知識・技術
金子翔拓 先生
北海道文教大学 医療保健科学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授 専攻長

清竟圧迫骨折後のリハビリテーションについて概説いたします。疼痛管理、ADL指導が重要になってきますが、疼痛管理に難渋することが多いため、その対応について解説いたします。また、疼痛管理にばかり気を取られますとADL指導がおろそかになってしまうため、疼痛管理をしながら、いかにADL指導を通して参加してもらうかが重要となります。その点について解説します。
橈骨遠位端骨折のリハビリテーションに必要な知識
早﨑涼太 先生
札幌医科大学 保健医療学部 作業療法学科 助手

橈骨遠位端骨折は臨床で遭遇することの多い骨折の一つであり,作業療法士には早期のuseful handの獲得や社会復帰の達成が求められます。そのために必要となる橈骨遠位端骨折の病態や治療法,術後リハビリテーションのすすめかたについて体系的に解説します。
頚椎症のリハビリテーションで必要な知識・技術
清本憲太 先生
日本医療大学 保健医療学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻 教授

頚椎症の病態および術後のリハビリテーションについて概説します.頚椎症による神経症状は,運動障害,知覚障害およびしびれ・疼痛によってADLを阻害することから,それぞれに対する対応が必要になります.そのため,頚椎症術後の運動障害や知覚障害の回復過程や術後に生じる合併症を紹介し,作業療法アプローチについて解説します.
まとめ
竹林崇 先生
大阪公立大学 医学部 リハビリテーション学科 教授


リハキャリについて

本企画は、療法士のキャリア再設計を支援するため、リハテックリンクス株式会社が運営する「400名以上の専門家が制作に携わる日本最大級のオンライン学習サイト『リハデミー』」と、株式会社メドレーが提供する「全国35万以上の事業所に利用される日本最大級の医療・介護求人サイト『ジョブメドレー』」が、共同でお届けする企画です。両社のプラットフォームを通じて、療法士の皆さまの多様なキャリアニーズに応えます。

療法士として働く中で、
・「思うように学びを深められなかった」
・「仕事にやりがいを見出せない」
・「自分に合った職場に巡り合えなかった」
といった悩みを抱えながら働き続けている方も多いかと思います。
私たちはこうした課題に真摯に向き合い、多角的なサポートを通じて、療法士の皆さまがやりがいを持ち、充実したキャリアを築けるよう支援したいと考えています。
人生の中で、仕事に費やす時間はおよそ40年にも及びます。
その時間をいかに充実させるかは、人生全体の幸福度にも大きく影響します。
やりがいを持って働くことは、豊かな人生へとつながるのではないでしょうか。
ただ、実際に新たな一歩を踏み出す際には、
「今のままでやっていくのは不安…」
「いまさら勉強しても遅いかも…」
「職場を変えても状況は同じかもしれない…」
「再スタートする勇気が出ない…」
「新しい職場でも通用するのかな…」
と不安を感じることもあるかもしれません。
今回の企画では、現場で必要な基盤となる知識とスキルを身につけつつ、安心して一歩を踏み出せるようサポートします。その上でご自身のキャリアを再考し、少しでも理想に近づく道を歩んでいただくことを目指しています。
「リハキャリ」は、新たな挑戦やキャリア再設計に伴う不安を解消し、皆さま一人ひとりが最適な環境で能力を発揮し、自分らしい豊かなキャリアを築けるよう、第一歩を支える存在でありたいと考えています。本企画を通じて、皆さまがキャリアを再考し、新たな一歩を踏み出すきっかけになれれば幸いです。
