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竹林崇先生のコラム

2年目の療法士の目標や過ごし方

UPDATE - 2020.12.7

 

 

■目次

1. 近年の2年目の状況
2. 2年目としてどのような過ごし方をするか
3. 2年目の勉強方法

 

 

1. 近年の2年目の状況

 近年、療法士業界は毎年に供給される療法士の量が年々拡大している状況である。その影響もあり、本当に歪なピラミッドが形成されているのが、現在の状況です。従って、就職し、1年が経ち、他職種との摂政もようやく慣れ、さて、自分の研鑽に時間が取れるか、と思ったタイミングで後輩の指導等を任される職場も多いのではないでしょうか。基本的に、教育のスキームがある程度整っている病院では、3年目以上が直接的な指導を、5年目以上が統括をと言った形をとっているところが多い印象ではあるが、人員の回転が早い法人などでは、2年目から直接的な指導を請け負う療法士も多いのではないでしょうか。

 

 

2. 2年目としてどのような過ごし方をするか

 さて、ここで2年目の療法士がどのような態度をとるのか、非常に重要な問題だと思っている。1年目に周囲の年長者から、指導という名目で色々なものを受け取っているだろう。その中には、その中には苦痛に満ちたものもあれば、心の底から感謝を感じるありがたいものまであったでしょう。ただし、とにかく、人は自身の状況などすぐに忘れてしまう生き物です。ここで、理性を利かせ、どれだけ『自分が嫌だと思った振る舞い』を後輩にしないということを強く意識しなければならないと筆者は思っています。多くの若手で指導を担っている療法士は『自分が嫌だと思ったことを下にするはずがない、自分はしていない』ときっぱり発言するものでしょう。ただし、立場が変わると意識の基準も変わるのです。だからこそ、余計に意識して、嫌だった指導は封印する強い気持ちが必要であると筆者は思っています。

 しかしながら、自分も不完全である気持ちが強いこの時期に、ここまで強い意識を持って、後輩指導をしなければいけないのか、その気持ちも真っ当なものであると筆者は思います。また、指導を担当している後輩療法士の成長が嬉しい反面、自身の焦りにつながることもあるでしょう。そういった葛藤の根源自体は、病院の教育スキームの未熟さが最たる問題点であることは間違いないでしょう。しかし、環境や他責の念ばかり膨らませていても、その状況は一向に改善しません。そうであるならば、その状況を利用し、自分の成長に繋げる、これが最も効率の良い振る舞いなのではないだろうか。ここまでご覧の読者の方は、前回のコラム『療法士として1年目をどう過ごすか』も読んでくださっていると仮定して、この1年目からの振る舞いの継続、もしくは、開始が1年目と2年目相互作用を働かす教育につながるのではないかと感じています。

 

 

3. 2年目の勉強方法

 1年目の時は一人や同期同士で事例まとめを披露し、検討会をしてきたかもしれません。その中で、自分が学んだこと、感じていたことがあるかもしれません。それらについて、まず、自分の症例報告を1年目の療法士に発表し、意見交換を実施してみましょう。そして、それらのやり方について、型を見せた後で、1年目の療法士に事例まとめを要求しましょう。また、その内容について、丸投げするのではなく、患者の共感等も通して、やり方を指導していきます。この指導する行為は、自分の問題点や、他者がまとめる様式を俯瞰することで、より客観的に自身の問題点に気づくことを促す行為です。これらを通じ、指導する中で、自身の事例まとめにおけるスキルをより向上させることができると考えています。ただし、これには1年目の療法士の資質や嗜好性にも、大きく影響を受ける。自身の研鑽や患者さんへの寄与に興味がない療法士が指導対象となった際には、その療法士が対応した際の患者さんの不利益を最小限にするための役割分担、患者分担を考え、上司に上申すべきでしょう。学ぶ姿勢、療法士の姿勢を2年目の療法士が双肩に抱える問題ではありません。管理職を含めた組織としての問題として、自身1人で抱え込まないことが重要です。

さて、後進への教育の面から話を進めましたが、それだけでは自身のインプットのみの研鑽になり、自身の世界観が非常に狭いものとなる可能性があります。従って、この時期に、少し背伸びをしてでも良いので、今までまとめてきた事例報告を地方学会や新人発表会に向けて、まとめ直してみるのも良いかもしれません。その場合は、先輩療法士の助けが必要となります。しかしながら、教育体制が整っていない病院や施設では、適切な指導が受けられない可能性があります。その場合に、県士会活動や大学の先輩等、研鑽を継続している外部の先輩や、オンラインサロンなどで実績ある方から直接的に指導を受けることが望ましいかもしれません。何れにしても、待っているだけでは、事例報告1つアウトプットすることも困難になります。職場の内外、業務の内外において、積極的に行動し、自身の状況でできる研鑽の方法を吟味することが重要な時期となりそうです。

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